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玻璃の欠落 後編 | 玉ぼん

玻璃の欠落 後編-表紙

玻璃の欠落 後編』は、登場人物たちの複雑な人間関係と禁断の愛が絡み合う、大正時代を舞台にした物語。玉ぼん先生の手による作品で、COMIC快楽天に3号にわたり掲載され、注目を集めました。

今回ご紹介するのは、物語の完結編『玻璃の欠落 後編』です。

子を持つことができない現実に直面し、部屋に閉じこもるゆき子。その態度に不満を感じる四郎。禁断の関係を続けてきた二人の間で、切なく、そして激しく交錯する想いが描かれています。

本記事では、この物語の見どころを掘り下げ、その魅力をお伝えします。

玻璃の欠落 後編 | あらすじ

高島四郎は、東雲家の跡継ぎとして迎えられ、正妻の娘・ちよ子と婚約していた。しかし、妾の娘で長女・ゆき子と禁断の関係を続けていた。

そんな中、ゆき子が子どもを持つことができない身体だと判明し、彼女は誰とも会わず、自室に閉じこもってしまう。

かつて「共に地獄へ落ちよう」とまで語った彼女の態度が一変し、その変化に四郎は納得できない思いを抱く。

成功を約束されていた彼が、選んだ行動とは――

玻璃の欠落 後編 | 見どころ

『玻璃の欠落 後編』は、前編が主にゆき子の視点で進行していたのに対し、後編では四郎の視点が中心となり物語が展開します。

四郎の内面が初めて明かされるとともに、前編で衝撃的な結末を迎えたゆき子の心情については描かれなくなります。

物語には巧妙に仕掛けられた伏線や布石があり、結末を知った後でも新たな発見や感動を得ることができる作品です。

今回は、特に注目すべきポイントをご紹介します。

心が抜け落ちたゆき子

玻璃の欠落 後編 by 玉ぼん
Explore 玻璃の欠落 後編, an exceptional work by 玉ぼん.

離れの部屋で無気力に横たわり、天井を見上げるゆき子。

妊娠できない身体だと知ったことがきっかけで、希望や復讐心さえも失ってしまった彼女の姿が描かれています。これらの感情は前編で丁寧に掘り下げられています。

四郎に依存していた彼女の脆さが明らかになるこの場面。まるで彼女の心が「抜け落ちた」かのように描かれ、タイトル『玻璃の欠落』の象徴的な瞬間とも言えるでしょう。

しかし、本作はその描写にとどまらず、さらに深い感情の変化が表現されており、そこが本作の大きな魅力となっています。

弁えている四郎

東雲家を継ぐという野望を抱える四郎。その表向きの行動の背後には、ゆき子に対する複雑な感情が隠されています。

婚約者であるちよ子が演劇役者と会っている場面を目撃すると、「ゆき子と異なり弁えている」と語る四郎。この言葉は、彼自身もまた「弁えている」存在であることを示唆しています。

しかし、ゆき子は「弁えることができない」ため、四郎は後に彼女の心を読み間違えてしまいます。

四郎の内面は徐々に明かされていきますが、彼の真意が完全に明らかになるのはまだ先のことです。

とんぼ玉に対する四郎の想い

露店でとんぼ玉の帯留めを見つめながら、優しい表情で思い出を語る四郎。『後編』では、ゆき子にとんぼ玉の簪を贈る場面が四郎視点で描かれます。

四郎が苦労して自作したとんぼ玉は、お守りとして常に持ち歩いていた特別なもの。それを簪に仕立ててプレゼントしたのは、ゆき子への深い思いやりの表れでした。ゆき子の笑顔も、四郎の心に強く刻まれていたのです。

しかし、ゆき子が「知らない」と冷たく言い放った態度に、四郎は納得できず、心の中で釈然としない感情を抱えます。

「弁えている」四郎は、その気持ちを誰にも明かすことはありません。

タイトル「玻璃」を象徴する「とんぼ玉」にまつわるやり取りは、二人の心情を読み解く重要な手がかりとなっています。

四郎が贈り物に込めた想い

四郎がゆき子に贈ろうとした品々は、作中で詳細に触れられることはありませんが、どれも彼の深い想いが込められています。

ゆき子が初めて口にした際に見せた無邪気な笑顔を引き出したチョコレート。

「悲しむあなたを愛する」という花言葉を持つ青リンドウの花。

そして、とんぼ玉の帯留め。とんぼ玉の簪を「知らない」と言い放ったゆき子への、四郎の思いやりが静かに表れています。

四郎の真意はまだ明かされていませんが、彼が変わらずゆき子を見守り続けていることを、贈り物を通じて静かに伝えているのです。

四郎の真意

ついに四郎が自らの想いを語ります。

彼は、東雲家がゆき子を老齢の後妻として嫁がせ、融資のために慰み者にしようとしていることを知っていました。それを防いで、早く東雲家を継ぎ、遠くに移り住んでゆき子を妾として囲うという提案をします。

この提案は、「弁えている」四郎が、ゆき子を救うために考え出した最善の方法だったのです。

しかし、四郎がどうしても納得できなかったのは、ゆき子が態度を急変させ、部屋に篭ったこと。「共に地獄に落ちよう」と語った彼女の情熱が、どこへいってしまったのか。

四郎のモノローグで語った「今更」という言葉が、彼の複雑な心情を深く物語っています。

ゆき子の決意と最後の誘惑

ゆき子は、四郎の贈り物や提案を拒絶します。

四郎は彼女にとって唯一の希望でしたが、現実を前に、それが叶わないことを悟り、東雲家とも四郎とも離れる決意を固めていたのです。この決意を象徴するものとして、『後編』の冒頭にベッドの横に置かれたカバンが描かれています。

そして、「本当に愛してくれる気持ちがあるのなら 忘れられないくらい激しくして」と、最後の誘惑ともいえる言葉を四郎に投げかけます。

彼女の心の中ではすでに決意が固まり、四郎との思い出を作ろうとするその心情は、胸が締め付けられるような切なさを感じさせる瞬間です。

玻璃の欠落 後編 | 感想

本作を読んだ感想をまとめます。

前編ではゆき子の視点で描かれていて、四郎の心情はほとんど明かされませんでした。そのため、四郎には感情移入しやすく、逆に悪女として描かれていたゆき子の真実を知ることで、彼女への愛おしさが湧きました。

今作は四郎の視点で物語が進行しますが、今度はゆき子の心情が描かれなくなり、四郎が彼女を助けたいという思いを抱きながらも、ゆき子が本当に何を求めているのか、四郎の真意はどうなのかがわからず、終始不安を感じながら読み進めることになりました。

物語はボリュームがありながらも、心情描写があえて抑えめで、初めて読む時には情報を整理するのに精一杯でした。しかし、何度も読み返すうちに、四郎やゆき子の心情が少しずつ理解できてきて、そのたびに涙が溢れました。

正直、感動しすぎて肝心のHシーンはほとんど覚えていないほどです。それほど、この物語は感情的に強く揺さぶられました。

ここからは、感動しすぎて泣いてしまったシーンをお伝えします。

四郎がゆき子に贈り物を渡そうとするシーン

四郎がゆき子の部屋を訪れ、チョコレートや青リンドウの花、とんぼ玉の帯留めを渡そうとした場面。

まだ四郎の真意が明かされていない段階でしたが、このシーンで「四郎はゆき子を出会った頃から変わらず想い続けている」ということに気づいた瞬間、これまで抱えていた不安が一気に解けました。

その瞬間の安堵と喜びで、思わず涙が止まりませんでした。四郎の深い愛情が感じられ、心から温かくなった瞬間でした。

ゆき子が四郎を誘うシーン

ゆき子が「本当に愛してくれるなら――」と四郎を誘う場面。

表面的にはHシーンなんですが、ゆき子がすでに東雲家から離れる覚悟を固めていて、それでも四郎との思い出を胸に刻みたかったという彼女の心情に気付いたとき、その切なさが胸に迫り、涙が溢れました。

Hシーンでこんなに泣いたのは初めてで、ただの欲望ではなく、ゆき子の深い愛と覚悟が感じられた瞬間でした。彼女の心の痛みがひしひしと伝わり、その思いに胸が締めつけられました。

ゆき子が部屋を去るシーン

ゆき子が、まだ寝ている四郎にキスをし、継ぎ接ぎのとんぼ玉の簪を置いて部屋を去る場面。

その簪を残すことで、ゆき子は東雲家や四郎から受け取ったものをすべて捨てるという決意を示しています。彼女が四郎を愛しながらも、最終的に離れることを選んだ心情を感じ取ったとき、その切なさと喪失感が胸に迫り、後悔の念も込み上げてきました。

彼女の心を読み間違えたことへの悔しさが一気に押し寄せ、涙が止まらなくなり、号泣してしまいました。このシーンでは、彼女の強さと愛の深さが痛いほど伝わり、その思いが胸に重く響きました。

継ぎ接ぎのとんぼ玉の簪

この簪は前編でも登場し、ゆき子が抱きしめて泣き崩れるシーンが印象的でした。しかし、ゆき子がそれを残して去ったことで、その意味がさらに深く、重みを増しました。

砕けたガラスを修復するのは非常に大変な作業。それを敢えて直し、大事に持ち続けていたのは、四郎への想いが消えることなく続いていた証拠だと感じました。彼女にとってはどんなにも大切なもので、四郎のことを思いながら、多少凸凹でも修復しようとしたゆき子の姿を想像すると、どうしても涙が溢れました。

その思いが込められた簪が、彼女の心情を物語っているようで、胸が締め付けられるような切なさがありました。

四郎の行動からラストシーンまで

継ぎ接ぎのとんぼ玉の簪を残していったゆき子の真意に気づいたと思われる四郎の行動。

彼女が一人で生きていけるはずがないこと、そして四郎が聡明で本当に良かったと心から思える瞬間でした。四郎がその深い愛情と覚悟を理解し、行動に移すシーンには、彼の強さと優しさが感じられました。

そして、ラストページでついに描かれたゆき子の満面の笑顔。彼女が四郎に微笑みかけるその瞬間、すべてが報われたような気がして、この作品が描いた最大の伏線が見事に回収されたことに感動しました。

それまでの切なさや葛藤が一気に溶けるような、清々しいハッピーエンドには胸が熱くなり、涙が止まりませんでした。

玻璃の欠落 後編 | レビュー

本作は、繊細な心理描写と巧妙に織り交ぜられた伏線が見事なバランスを保ち、非常に読み応えのある作品でした。

四郎視点で描かれることで、前編では見えなかった彼の葛藤や決意が鮮明に浮かび上がり、読者は彼に強く感情移入することができます。一方で、ゆき子の心情が描かれないことで、彼女の秘めた想いが読後に深い余韻を残し、物語をより一層印象深いものにしています。

切なさと温かさが絶妙に絡み合い、四郎とゆき子の再生を感じさせるラストシーンは圧巻でした。最初から最後まで引き込まれ、感情の波に揺さぶられること間違いなしです。

Hシーンを含む官能描写も物語にしっかりと根ざしており、キャラクターたちの心情や葛藤をさらに引き立てています。単なる大人の恋愛作品ではなく、愛、喪失、再生といったテーマが深く描かれた感動的な人間ドラマとしても非常に高く評価できます。

読後には深い満足感と感動が心に残り、何度も余韻を味わいたくなる一作です。

玻璃の欠落 後編 | 作品情報

作品名 玻璃の欠落 後編
ページ数 30ページ
配信開始日 2024/12/05
定価 330円
シリーズ
作家
出版社
ジャンル

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