
『玻璃の欠落 前編』は、大正時代が舞台で、複雑な人間関係と禁じられた愛が交錯する物語。玉ぼん先生が手掛け、COMIC快楽天で3号連続掲載された話題作でもあります。
今回は、その中から「序章」と「前編」がセットになった単話配信版『玻璃の欠落 前編』をご紹介します。
物語の中心にいるのは、東雲家の跡継ぎとして期待される四郎と、妾の娘として冷たく扱われるゆき子。二人の関係は、官能的でありながらも哀しみに満ちています。
この記事では、本作が持つ魅力を余すことなくお伝えします。
玻璃の欠落 前編 | あらすじ
時は大正7年、日本が第一次世界大戦の戦争景気に沸いていた頃。
造船業を営む東雲家は、この好機を逃さず事業を拡大し、一躍成功を収めます。しかし、そんな繁栄の裏で当主を悩ませていたのが、後継者の問題でした。
そこで目をつけたのが、取引先の商家でその才覚を発揮していた若き高島四郎。大人顔負けの商才を持つ彼を、娘との婚約を条件に後継ぎとして迎え入れることにします。
四郎の婚約者に選ばれたのは、東雲家には二人の娘のうち、正妻の子である妹のちよ子でした。
妾の子であり長女のゆき子は――
玻璃の欠落 前編 | 世界観
本作の舞台は、第一次世界大戦の影響を受けた大正時代。造船業で成り上がった「船成金」東雲家で繰り広げられる物語です。
作品には、大正時代ならではの要素が随所に描かれます。着物や袴、簪といった衣装に加え、「序章」ではフルカラーで描かれるエンジ色を基調とした美麗なビジュアルが、大正時代の特有の雰囲気を直感的に伝えます。
また、時代背景を深く知らなくても、作品を通じてその時代の空気感を存分に感じることができる点も、本作の魅力のひとつです。
玻璃の欠落 前編 | 登場人物
『玻璃の欠落 前編』に登場する主要キャラクターをご紹介します。
本作の物語は、ゆき子の視点で描かれるため、彼女が主人公でありヒロインです。
高島四郎
借金まみれの漁師家庭に生まれた若者。
商才を見いだされ、東雲家の跡継ぎ候補としてちよ子との婚約が決まります。跡継ぎとしての期待を背負い、東雲家を継ぐことでさらに富を築こうとする野心を持ちつつも、ゆき子の魅力には抗えず、心が揺れ動きます。
東雲ゆき子
使用人の母を持つ東雲家の長女。
正妻の子である妹・ちよ子の誕生により立場が急変し、冷遇される日々を送ります。そのため、東雲家に対する強い恨みを抱え、妹の婚約者である四郎と禁断の関係を持つことで、復讐を試みます。
玻璃の欠落 前編 | 見どころ
本作には、読者の心を強く揺さぶる印象的なシーンが多数登場します。ここでは、その中でも特に心に残る瞬間をいくつかご紹介します。
ゆき子と四郎の背徳的な関係
物語の冒頭、「序章」で描かれるゆき子と四郎の禁断の関係。
全6ページにわたってフルカラーで美しく表現されるこのシーンは、作品の緊張感と美しさを一気に感じさせます。
本編では、ゆき子の視点で描かれ、彼女がなぜこのような行動に至ったのか、その背景が少しずつ明かされていきます。
真珠の簪を巡るやりとり
ゆき子は、ちよ子の真珠の簪を奪います。そして、それに対する家族や女中たちの行動は、ゆき子が東雲家で抱える孤立感を浮き彫りにしています。
それでも、四郎にだけは柔らかい態度を見せるゆき子。このシーンを通じて、彼女が東雲家に対して抱える強い恨みと、四郎に特別な感情を持っていることが明らかになります。
チョコレートを初めて食べたゆき子
四郎から贈られたチョコレートを初めて口にするゆき子。
当時は高級な贅沢品だったチョコレートを頬張り、ふと和らいだ表情を見せるそのシーンは、読者にとってゆき子の内面を垣間見る貴重な瞬間です。
とんぼ玉の簪の思い出
ゆき子が四郎と出会った頃、彼から贈られた「世界で一つだけ」のとんぼ玉の簪。
それは、物を持たず孤独を感じていたゆき子にとって、希望と心の支えそのものでした。
しかし、ある出来事をきっかけにその簪が砕けてしまいます。この出来事が、四郎に依存していたゆき子の脆い心を揺さぶり、その後の行動に大きな影響を与えることに。
玻璃の欠落 前編 | 感想
本作を読んで、私は物語の世界にすっかり引き込まれ、何度も読み返したくなる作品でした。
その理由の一つ目は、玉ぼん先生が描く魅力的なキャラクターたちです。特にヒロインのゆき子に関しては、最初こそ「妹の婚約者を寝取る」という背徳的な行動に嫌悪感を抱いたものの、彼女の複雑な生い立ちや立場を知ると、一転して同情心を抱きます。元々可愛らしい顔立ちをしている彼女が、ふと見せる和んだ表情や仕草に一撃で心を奪われました。
理由の二つ目は、大正時代の雰囲気がしっかりと表現されていることです。特に「序章」でのフルカラー描写が、その時代の空気感を強く感じさせてくれます。まるで大正時代の東雲家にいるような気分になり、物語の中に没入できます。四郎の心情が語られないことで、逆に彼の視点に感情移入しやすくなり、彼がどう思っているのかを自分で想像する楽しさもありました。
そして、肝心のHシーンでは、ゆき子が四郎を誘惑する場面が中心になりますが、彼女の破滅願望や背徳感が非常に官能的でありながら、時折見せる素直な愛らしさに心を掴まれました。四郎の視点が描かれないことで、まるで自分がゆき子に誘惑されているかのような感覚を味わうことができました。
最後に、衝撃的なラスト。ゆき子との関係を経て、四郎がどのような道を選ぶのかが非常に気になります。
玻璃の欠落 前編 | レビュー
ジャンル:大正ロマン × NTR × 背徳的恋愛
本作は、大正時代を舞台にした濃密なNTR作品で、ただのエロ漫画には終わりません。
ジャンルの定番要素を押さえつつも、深いストーリー性と魅力的なキャラクターたちによって、読者を惹きつける作品です。
本作の魅力は以下の点に集約されます:
- ストーリー性:単なるエロ表現に留まらず、ヒロイン・ゆき子の心理描写や伏線の張り方が非常に巧妙で、物語に深みを与えています。読み進めるほど、彼女の行動の背景や動機に引き込まれ、感情的なカタルシスを感じます。
- Hシーンのクオリティ:背徳感に満ちた濃密な描写とそのボリューム感が抜群。回想シーンや細かなディテールまで無駄がなく、全体のバランスが非常に良いです。エロティックなシーンがありながらも、物語の進行にしっかりと寄与しています。
- 美しい作画:大正時代を忠実に再現した衣装や背景が、作品全体に深いリアリティを与え、登場人物たちの表情も細かく描写され、感情が伝わりやすいです。フルカラーの美麗な描写が、時代背景に息づく空気感を感じさせてくれます。
破滅願望を抱くヒロイン・ゆき子と、彼女に抗えない四郎の関係性は、純粋な恋愛作品では見られないような、切なくも熱い感情の揺れを描いています。二人の間に生まれる複雑な感情は、心に残り、作品の魅力を一層引き立てています。
Hシーンの満足度はもちろん高いですが、それだけでなく、ストーリー全体が重厚で、読後感に満足感を与える作品です。
NTRや心に残るエロ漫画を求めている方に、ぜひおすすめしたい一作です。
玻璃の欠落 前編 | 作品情報
作品名 | 玻璃の欠落 前編 |
ページ数 | 36ページ |
配信開始日 | 2024/11/05 |
定価 | 330円 |
シリーズ | |
作家 | |
出版社 | |
ジャンル |
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